初期のエラリー・クイーン物に「若き万能執事」として登場していたジュナ君。彼と同じ名前の少年ジュナ(同一人物ではない)が活躍する『ジュナの冒険』シリーズが、なんと角川つばさ文庫から新訳で出ていました!!!



ぎゃー!マジっすか!!!!!

あまりの喜びに興奮してTwitterでつぶやいたものの、誰ともこの喜びを共有できなくて寂しく、まだ読んでないけどとりあえずその旨発見したことをこちらにも書いて一人ジュナ祭りです(笑)。

ン十年前にハヤカワ文庫から刊行されたものはもう絶版で、所蔵している図書館も少なく、読むのはかなり困難になっています。どうにか全8冊中6冊を読むことができ、邦訳が入手できなかった1作目『黒い犬の秘密』を1年以上かけて原著でちびちび読んでいる現在。
(『黒い犬の秘密』途中経過記事はこちら。「ジュナの冒険」シリーズについてはまとめ記事「エラリー・クイーンの世界」の末尾からどうぞ)

角川つばさ文庫の公式サイトには特集ページが作られていて、表紙にも「ミステリー新シリーズ第1巻」と書いてあるので、この先シリーズ全作刊行していただけるのでしょうか?

ジュブナイル・ミステリとして大変よくできているので、今の子ども達にまた読んでもらえるのは本当に嬉しい。

ありがとう角川!角川ありがとう!(笑)。

角川さん、国名シリーズも新訳してくれたしねぇ。そのおかげで私、クイーンの魅力を再発見できたわけだから。ほんま角川様々です。

この公式サイトを見る限り、「第1巻」として刊行された『幽霊屋敷と消えたオウム』はハヤカワでは第3作とされていた『緑色の亀の秘密』のようです。県立図書館にもなくて読めていない作品。

ちゃんとファーロングさんもチャンプもいるし、「ジュナの冒険」ですよねぇ。ものすんごい今風なイラストになってて、ジュナの性格だいぶ変わってそうだけど(笑)。

「見習い探偵ジュナ」ってなってるけど、もしかしてエラリー出しちゃうんですかね。アニーおばさんじゃなくエラリーと一緒に住んでて、時々自分で事件を解決しちゃう、みたいな設定になってるのかしら。原著でジュナが住んでるエデンボロは家が12軒しかなくて、探偵はおろかおまわりさんもいない感じなんだけど……。

どういうふうに脚色されているのか、そこもまた楽しみだったりして。

また読んだら感想upします。ふふふ。


ところで。

今回この新訳の存在を知ったのは、ジュナシリーズを検索してこのblogにたどり着いてくださった方のおかげ。アクセス解析でその検索画面を表示したらつばさ文庫のタイトルが出て来て、「何これ」と見に行ったらまさかの新訳!

いやぁ、なんでも記事にしておくと思いがけず役に立つものです。

ジュナを検索してこのblogにアクセスしていただいた方、本当にありがとうございました。
 

あと。ハヤカワ文庫版は西脇順三郎、石井桃子、村岡花子…といった錚々たるメンバーが訳していらっしゃってそれはそれで大変貴重だし興味深いので、新訳のあるなしに関わらず、復刊していただけると大変嬉しいですよ、早川様。


【2016/11/23追記】

読みました!エラリーは出てきませんでした(笑)。感想はこちら→『幽霊屋敷と消えたオウム』/エラリー・クイーン