『宇宙を織りなすもの―時間と空間の正体―』という本を読んでいます。

マンガばっかりじゃなく、たまにはこーゆー本も読むのよぉ~。

まだ上巻の3分の1も読んでないぐらいで、やっと「一般相対性理論」のとこまで来たんですけど、いやぁ、なかなか面白いです。

時間と空間。

もともと、すごく興味があった。

時間とは一体何なのか。時間は本当に「流れ」て戻らないものなのか。

タイムマシンや「10年バズーカ」(弾が当たると10年後の自分と5分間だけ入れ替わるバズーカ)は本当に作れるの?

はたまた「空間」とはどういうものなのか。

瞬間移動やワープ航法は実現可能???

膨張する宇宙の外側には何らかの「空間」が存在するのか。もし「空間」がないなら、「宇宙が膨張する」ってどういうことなの????

ビッグバン以前、「宇宙」の存在しない世界には空間も時間も存在しなかったとしたら……。


この本、上下巻で分厚いし、目次を見るだけでも「相対性理論」に「量子力学」に「超ひも理論」と内容満載で、きっとちょっとずつ感想書いて頭ん中まとめていかないと、全部読み終わった頃には最初に書いてあったこと、すっかり忘れちゃってると思うんだよね。

とてもじゃないけど、読み終わってから「1冊全部の感想を書く」なんてできそうにない。

なのでちょっとずつ、書いていきます。

「第一部 空間とは何か」の「第三章 相対と絶対」までのところ。

相対性理論については学生の頃に『四次元の国のアリス―相対性理論への招待』という本を読んだことがあって、読んでる間は「そういうことか」ってわかった気がしてた。

もちろん、読み終わったらもうわかんなくなってたけど(笑)。

とても、他人に説明できるほどは理解できなかったし、20年経った今となってはもう「なんだったっけ?」な世界。

「時間も空間も相対的なもので、光の速度で運動すると時間が止まるって話が出てきて、えーと……」

「光速で運動すると時間が止まる」ってゆーのはSFアニメでも時々お目にかかる話で、だから光速(か、それに近い速度で航行できる)宇宙船に乗って帰ってきた宇宙飛行士は、年を取っていない。

『トップをねらえ!』ってゆーアニメで、ヒロインが宇宙から戻ってくるたびに、地球上の友人達は年を取っちゃってて、どんどんヒロインと地球世界の「時間」がズレていく、って描写がされてた。

ラストも、途中で宇宙船が故障したんだったか、地球に戻るのに予定外に時間がかかって、ヒロイン達にとってはそれでもたいした年月じゃないんだけど、地球では何十年も経っちゃってる、みたいな。

うっかりするともう地球はなくなってるかもしれない。どういう状況になってるかわからない。帰り着く港があるのか、迎えてくれる人々はいるのか……。

詳細は忘れたけど、「おおっ!」っていう感動のラストだった。

……って、またアニメの話になってるじゃん!(笑)。

えと、それでですね。「相対性理論」の話なんですけど。

なんで光速で運動すると時間が止まるのか。

「運動」というのは、空間内を移動するだけではなく、「時間」内をも移動しているんですよね。「運動」をするためには「時間の経過」というものが必要だから。

つまり、「運動」エネルギーは「時間」と「空間」の双方に作用を及ぼしているわけで、いわゆる「等速度運動」の場合、「時間」に振り向けられるエネルギーと「空間」に振り向けられるエネルギーの割合が一定になっているわけです。

「空間」にエネルギーが振り向けられていない……つまりはじっとしている時。「時間」だけが過ぎていく。「時間」だけにエネルギーが振り向けられている、とまぁ考えられる。

逆に「空間」だけにエネルギーを振り向けて、「時間」には一切エネルギーを割かない状態が「光の速度」だというわけです。

だから「光速」を超える速度というものはない。

なるほどぉ、ってなんかすごい納得したんだけど、でも「速度」ってそもそも「距離÷時間」なのに、「時間」が0ってことは「速度」も0なんじゃないの???

「時間の経過なしに運動が行われる」っていうことが、理解できないよねぇ。

うーん。

でも「光」がA地点からB地点に到達するまでの間に、確かに「時間」というものは経過していて、だから100光年離れた星からの光は100年かかって地球に届いて、私たちが見る「その星」は100年前の姿をしているはずで……。

しかしそれは観測者である私たちの「時間」での話だから、運動している「光」自身は、「時間の経過を感じない」という話なんだっけ???

「光」は口をきいてくれないし、そもそも年を取るもんでもないからなぁ。うーん。

よくマンガで超能力者とかが「時間を止めて」周りの動きを止めちゃったりするでしょ。周りは止まってんのに、自分は動けたりして。

「時間が止まる」と「動けない」というのが、私たちの日常の感覚で。

もしも光速で移動する宇宙船が造れたとしたら、その中のクルー達の動きはどうなるのか? 時計はずっと止まっているが、彼らは食べたりトイレに行ったり宇宙船を操縦したりしているんじゃないの??? そもそもじっとしてても心臓とか動いてるでしょ~~~?????

「時間の経過」がない状態で、人間って生きてられるのかな……。

もちろん、人間が生きていられるかどうかということと、「光速で運動すると時間が止まる」という命題の正否は別の話だけど。

「光」って、時速10億8000万㎞で進むらしいんだけど。

「光」に近づいていっても、遠ざかっても、常に観測結果は「時速10億8000万㎞」になるらしい。

普通、動いているものを追っかけると、互いの相対速度は変わるでしょ。

時速40㎞で進む車にとって、前を行く時速60㎞の車は「時速20㎞」で動いているように見える。時速60㎞同士の車が対向車線ですれ違う時、二つの車は時速120㎞で離れていく。(合ってるよね?なんかこんがらがってきた)

でも「光」は、どんな運動をしているものが観測しても、常に「時速10億8000万㎞」。

へぇぇぇぇぇぇ。

理屈わかんなくても、「へぇぇぇぇぇ」って思えただけでこの本読んだ価値がある気がする(笑)。

「相対運動をしている観測者は、同時性について意見が異なる。つまり、何と何とが同時に起こったかについて意見が一致しない」とか。

ある人にとって同時に起きたことが、他の人にとっては「同時」ではない。

面白いよねぇ。

超高速で運動しないとズレは大きくならないから、日常生活でそれを実感するのは不可能だけど、でも「あなたと私の時計の進み方は違う。同じ出来事が違って見える」なんて、実に面白い。

もし光速に近い速度で航行する宇宙船があったとしたら、宇宙船同士は約束ができないかもしれないよねぇ。「何時何分にどこどこで待ち合わせ」ったって、互いの時計の進み方は違っているかもしれない……。

「宇宙戦艦ヤマト」じゃ「地球滅亡まであと何日!」と毎回カウントダウンしてたけど、地球とヤマトの「時計」はきっと進み方が違うから、ヤマトが「間に合って帰ってきた!」と思っても、地球はとっくの昔に滅亡してるのかも。

「ワープ航法」もね、「時間」と「空間」が密接に絡み合った「時空」というひとかたまりのものなら、「空間」を飛び越えた時に「時間」が繋がっているかどうか、わかんなくないのかな?

5時40分にワープ航法に入って、何秒かで何光年か移動したとして、移動した場所は「5時40分」の続きなのか。「同じ時間」が流れている保証って、あるのかな???


第一部第四章は「非局所性と宇宙」。量子力学に突入だ!