昨日の『クローズアップ現代』のテーマは、「どうする若者の“日本語力”」というものだった。
大学生の国語力が中学生レベルだとかいう話はよく聞くところなので、今さら驚かないのだけど。

工場のプラントに貼ってある注意書きの意味がわからなかったがために損失を出してしまった若手社員、という話があって。
これには驚いた。

「差異があれば上司に報告を」とかいう貼り紙の中の、「差異」という言葉の意味がわからなかった、というのである。わからないから、上司に報告しなくて、それで不良品をたくさん作ることになって、100万以上の損失を出したというのだけど。

そんなん辞書引いたらわかるやろ〜〜〜〜〜。

大体、「さい」と読むことはできたと言うんだし、「差」で「異なる」んだから、大体の意味は推測できそうなものだ。
そもそも、「上司に報告しろ」と続いている以上(たぶんそこの意味はわかったろうと思うし)、その前に出てくる言葉の意味を「わかんないな〜」でほったらかしにしておくのが間違っている。
わかんないならわかんないで誰かに聞けばいいことだし、それが恥ずかしければ辞書を引けばいい。

日本語力うんぬん、の前に仕事に対する姿勢がなってないんじゃないかと思う。

工場内のプラントの注意書きや作業マニュアルが読めないので、社員に日本語の教育をしているとか、漢字検定を受けさせているとか、そーゆー話が出てきて、本当に頭がくらくらしてしまった。

そりゃ、私だって、パソコンに頼りすぎてとっさに漢字が書けなくなっているけど、6・3・3で12年も学校に通ったはずの人間を採用して、改めて日本語の研修を受けさせなきゃいけないって一体……。

学校って、何のためにあるのよ。

研修のおかげで辞書を引く癖がついて、マニュアルが読めるようになって、仕事がスムーズにできるようになって、それで「嬉しい」とか言っている社員がいて。

「わからなければ調べる」「わかれば嬉しい」ってことを、彼は会社に入るまで誰にも教わらなかったんだろう。

……ホントに、教育基本法に愛国心を入れる入れないとか言ってる場合じゃないって……。