「1万円あります。本、買いに行きました!」企画に参加させていただいた新創刊の雑誌『森へゆく径』、7月10日の発売に先駆けて見本誌を届けていただきました。(企画参加時の「1万円で本を買う」実録記事はこちら

「森へゆく径」公式サイトにて詳しい目次を確認できますが、「書を探せ、町へ出よう」というタイトル通り、本好きには興味深い記事がたくさん並んでいます。

100ページに満たない可愛らしい雑誌ですが、よけいな広告がいっさいないので「字」の読み応えはたっぷり。うん、日頃「雑誌って読むとこねーよなー」と思ってる私には「広告なし」はポイント高いです。その分お値段も高くはなりますけど(^^;)

やはり自分が参加した「1万円企画」コーナーが気になって、そこから読みました。一口に「本好き」と言っても「本の森」は本当に奥が深くて横も縦も斜めも深い青木ヶ原樹海、買った本がかぶることなどまずあり得ないだろうし、「本」に対する立ち位置もずいぶん違うだろうと予想していました。

で、その予想はもちろん大当たりだったんですが、思った以上に皆さん難しげな本を買っていらっしゃるなと(^^;)

書名だけでの判断ですし、ちゃんと数えたわけでもないのですが、意外と「小説」が少ない印象。「本=小説」「本好き=小説好き」と思っている私としては、「へぇー」という感じでした。「いつものミステリーやファンタジーとは違う分野から選んだ」と書いておられる方もいらしたので、必ずしも「普段の読書行動」を映しているわけではないのでしょうけどね。

せっかくの1万円、自分ではなかなか手が出せないジャンル&価格帯に……と、私も最初は考えましたから。結果的には「いつも通りすぎるラインナップ」になりましたが。

企画に参加したのは20代から60代までの15人。職業はさまざまですが、「お気に入りの書店」を拝見する限り、ほとんどが東京の方のようです。田舎の人間からすれば「おっきい本屋がいっぱいあって羨ましい」東京の方でも、「ネットで買うことが多い」「本屋に行ってない」みたいな文言がチラホラ。

たとえ近所に大きな本屋があったとしても、まぁネットの方が便利だったりはしますよねぇ。大きすぎると逆に目当ての本を探すのが大変ですし、ぶらぶらと本棚の間をめぐるというのは“時間”がないとできない贅沢でもあります。


「こんな本を読んできた」コーナーでは物理学者でSFに造詣の深い菊池誠先生「小説じゃなければ読書とはいえない」「読書は趣味だけど、知識を得るために本を読むのは趣味とは違う何かだ」と書いてらして、「おおっ、同志よ!!!!!」と感激(笑)。

「高校生くらいまでは主に創元と早川の海外ミステリばかり読んでいた」とか他人とは思えません。菊池先生のTwitterはかなり以前からフォローさせていただいてるんですが、すっかりお友達の気分です(爆)。

SFやミステリというのは想像力による「作り話」、虚構だからこその「物語」で、本好き・小説好きの中でも特にSF&ミステリファンは「本を読む=物語に浸ること」と思っている人が多いのかもしれません。というか、現実の枠を超えた「物語」に耽溺したいからこそSFやミステリの方向に行くというか……。


巻頭カラーのウィーンのカフェ写真も素敵ですし、『森へゆく径』創刊号、ぜひお手にとってご覧下さい♪