先日「次の文科相にはこの図書室を見に来てほしいものだ」と願ったのが効いたのか、新しい文科相は滋賀選出の川端さん。

滋賀選出だからって、大臣ともなれば忙しく、図書室見に来てる暇なんかないだろうけど。

川端さんが初めて選挙に出た頃、うちの義母も会社の組合関係で応援に行ったりしたことがあるらしいのだけど、当時会社のおばちゃん達の間で川端さんはアイドル並みの人気があったらしく、喜んで事務所の手伝いに行くおばちゃんがいっぱいいたそうな。

やれ握手してもらった、サインもらったー、と大騒ぎだったのだとか。

私が「そういえば文科相、川端さんやなぁ」と言うと、義母は「そや。たっちゃんやで」と「たっちゃん」呼ばわり。

初当選時を知るおばちゃん達にとっては大臣も「たっちゃん」なのだな。

なんかこーゆー話を聞くと国会議員さんが身近に感じられるけど、果たして「たっちゃん」は文科相としてどんな働きを見せてくれるのでしょうか。

民主党のマニフェストで教育関連のものとゆーと、「高校の無料化」。

他に何か言ってたっけ? 30人学級実現とかも言ってくれてたのかな。

高校が無料になるのはそりゃありがたいけど、それだけで教育関連の予算はおしまい、になるとすごく困る。

今までの低い教育予算が急にアップするとは思えないから、高校無料化だけでとりあえず終わっちゃいそうでしょ。

30人学級も実現してほしいし、この間新聞に「時給制の非常勤講師の苦しい生活」みたいな記事が載ってた。「教育の質」を確保し、教員のやる気を引き出すためにも、そういう部分で「コスト削減」するのはやめてほしい。

『街場の教育論』で内田センセがおっしゃっているように、教育というのは「一時停止」ができなくて、とにかく「今ここ」で子ども達と相対(あいたい)している現場の教員の皆さんにがんばってもらうしかない。

新聞に載っていたのは主に高校の音楽とか体育とかの非常勤講師の方の話だったけど、小学校でも低学年の「複数担任」みたいな先生、午前中だけのパートだったりするからね。

午後は複数じゃないじゃ~ん。

「複数担任」というか、30人学級にする予算がないから、とりあえず低学年には各クラスに「お手伝いの先生」を入れる、って感じなんだけど、以前参観で見てて、担任の先生との打ち合わせがあんまりできてなさそうだった……。

やっぱり片方はパートだし、必ずしも同じクラスにずっと同じ人がいるわけでもないみたいで、担任は担任で忙しかったりして、なかなか意思の疎通を図る暇もないのかな、って。

とりあえずお金。

人件費、図書費、施設費……お金、学校に回してください!

図書費、国が予算をつけてくれてもいざ地方に降りてきたら別のことに使われたりもするようで、その辺も「教育にしか使っちゃダメ!」ってことにしてほしいな。

地方もお金ないから、教育予算削るんだよね。

滋賀県じゃ新幹線新駅建設廃止で浮いた形になった基金を教育予算へ!という話もあるんだけど、新駅に関わってる人たちは当然そう簡単に他への転用を許してくれそうにもなく、足りないのは教育予算だけではまったくなく。

「教育と福祉に使う」って言うんなら、消費税ちょっと上げてくれてもいいよ、って思うわ。

今、福祉と教育が少ないお金を取り合ってる感じで、老人と子ども&若者の対立みたいになってるでしょ。

「子ども手当」も子育て世帯は賛成が非常に多いのに、高齢者はやっぱり反対が多かったりして。

高齢者の皆さんは「有権者」で、投票によって意思表明できるけど、子ども達って、直接ものを言う権利がない。

「教育を受ける権利」を持ってはいても、その権利を自分の力で行使することはできない。周りの大人がその権利の実現を図ってやらなければ、子ども達は教育を受けることができない。

そりゃ私だって「この先ちゃんと年金もらえんのかな~」って心配だけど、そっちにお金がかかるから子ども達の面倒を見る余裕はありません、ってゆーのは違うと思う。

なので「たっちゃん」、がんばってください。


……そういえば文科委員長は田中真紀子さんなんだっけ。委員長って何する人なのか、どんな権限あるのかわからないけど、真紀子さんが教育関係かぁ、へぇ……。